【初心者向け】素朴で愛らしい刺し子|基本のやり方や人気デザインを解説

2023/12/07

素朴な中に、愛らしい魅力がぎゅっと詰まった刺し子をご存知ですか?

ひと針ひと針丁寧に刺して作品を作り上げる刺し子は、穏やかに流れる『自分時間』を楽しむことができます。

本記事は、刺し子の初心者さんに向けて、刺し子に必要な道具や基本の刺し方、刺し子の人気デザイン、プロから学べる刺し子講座を解説します。

まっさらな布地に美しい模様が浮かび上がる達成感は、作った人だけが感じることのできる特別なもの。

本記事を通して『刺し子の魅力』をたっぷりとお伝えできたら幸いです。

こんなことがわかります

  • 刺し子の道具や材料
  • 模様のやり方
  • プロから学ぶ刺し子講座について

こんな方におすすめ

  • 刺し子に挑戦してみたい初心者さん
  • 刺し子の始め方が知りたい方
  • 挫折したことがある…でももう1度挑戦してみたい方

刺し子とは?

刺し子(さしこ)は、日本の伝統的な刺繍技法です。

今から約500年前の江戸時代中期に、布を補強し耐久性を高め、丈夫さと防寒性を得ることを目的として農村部で生まれました。

刺し子は『運針(うんしん)』と呼ばれる縫い方(ぐし縫いを意味する)で制作できるため、初心者でもはじめやすく基本的な縫い方を学ぶだけで美しいパターンを作ることができます。

また、刺し子を通じて手仕事の楽しさや、物を大切にする日本の心や文化に触れることもできるでしょう。

刺し子は、ふきんやハンカチをはじめ、クッションカバーやバッグなど実用的なアイテムにも応用可能で、オリジナリティあふれる作品を作り出すことができます。

Kurage「刺し子図案「麻の葉」のマスター講座

刺し子の人気デザイン

刺し子には、さまざまな意味が込められた伝統模様から、近代的なデザインまであらゆる種類のデザインがあります。
数多くあるデザインの中から、人気のデザインをみていきましょう。

【刺し子の人気デザイン】
  • 日本の伝統的な刺し子
  • モダンな刺し子
  • アート刺し子
  • 抽象的な模様
さしこのさなのん「さしこのさなのんのはじめての刺し子講座

日本の伝統的な刺し子

幾何学的なパターンや自然を模したデザインが特徴です。

『七宝』『十字つなぎ』『麻の葉』などがあり、同じ模様を連続してほどこし美しい規則性を表現します。伝統的な刺し子は健康や長寿など願いが込められた模様が多く、願いに想いを馳せながら刺す楽しみもあります。

初心者さんにも練習しやすい模様です。

Kurage「刺し子図案「麻の葉」のマスター講座

モダンな刺し子

モダンな刺し子は、伝統的な技法に現代的な要素を加えて明るい色の糸や下記のような新しい図案パターンを取り入れたものです。

花模様、幾何学模様、動物模様 など。洗練された印象を与えるモダン模様は、多様な布作品に用いられています。

アート刺し子

アート刺し子は、独自性・創造性に重点を置いたスタイルです。

伝統的なパターンに縛られず、個人の感性やメッセージを布に表現します。
アート刺し子は、一枚の絵画のように繊細かつ力強い芸術的な作品を生み出すことができます。

抽象的な模様

自由度が高く、具体的な形を表現するのではなく色や線の組み合わせによって心情や感情などを表現して作品を作り上げていく模様です。

抽象的な模様は見る人によって異なる解釈が可能で、刺し子の創造的な側面を見せてくれます。

刺し子の基本

刺し子を始めるにあたって、知っておいて欲しい『刺し子の基本』です。

【刺し子の基本】
  • 刺し子の道具と材料
  • 刺し子のやり方|始めと終わり
  • 刺し子のやり方|基本の刺し方
さしこのさなのん「さしこのさなのんのはじめての刺し子講座

刺し子の道具と材料

刺し子に必要な、道具と材料を紹介します。

【刺し子の道具】
  • 刺し子針
  • 指ぬき
  • チャコペン
  • 定規(30㎝以上が望ましい)
  • まち針(15本程度)
  • しつけ糸
  • ハサミ
  • 糸切りハサミ
  • アイロン
刺し子針は、通常の刺繍針よりも少し長めの針です。

【刺し子の材料】
  • 刺し子糸:綿糸や麻糸などさまざまな種類がある。強度が高く、布に独特の質感を与える

  • 刺し子布:麻や綿などの布が一般的。少し張りのある布が刺しやすい
刺し子をする際、『刺し子糸』を使用するのが一般的ですが、少し試してみたい方、家に刺繍糸があるという方は、初めは刺繍糸で刺し子を始めても問題ありません。

saiko「刺し子で作る リネンハンカチ講座

刺し子のやり方|始めと終わり

「刺し子は、玉結びや玉止めをしない」のが一般的。

理由は、玉結びや玉止めをした部分がゴロゴロして触り心地が悪くなるため、また裏布をしない場合裏面の見た目が悪くなるためです。絶対してはいけないわけではないので、作品の種類や作りやすさによって臨機応変に対応しましょう。

本章では、玉結び・玉止めをしない方法を紹介します。

【刺し始め】
  1. 3針分先の布の裏から針を刺し、表が小さめの縫い幅になるように3針刺す
  2. 刺し始めまで戻ったら、1で刺した上から進行方向に向かって刺す
【刺し終わり】
  1. 刺し終わりまで刺す
  2. 布の裏に針を刺して、表が小さめの縫い幅になるように逆方向に3針刺す
刺し始めと刺し終わりは、どちらも『3針分を重ねて刺す』と覚えておくと良いでしょう。

刺し子のやり方|基本の刺し方

本章では、刺し子の基本の刺し方を簡単に解説します。
基本の刺し方は、以下の5通りです。
  1. 一目刺し
  2. かがり縫い
  3. 二本どり
  4. かた結び
  5. 模様刺し(なみ縫い)
【1.一目刺し】
一目刺しは、刺し子の最も基本的な刺し方で、初心者さんでも簡単に始められる技法です。布の上を縦横斜めに一針一針進み、均一な直線で『幾何学模様』を作り出します。

【2.かがり縫い】
布の端を縁取るように刺繍する方法です。布のほつれ防止にも役立ち、縁に美しい装飾をほどこすことができます。

【3.二本どり】
二本の糸を使って刺繍する技法です。一本どりよりも太い線が特徴的で、刺し子の模様をより際立たせることが可能です。

【4.かた結び】
糸の始末に使われる方法で、作品の裏側で小さな結び目を作ります。かた結びをすることで刺繍がほどけにくくなります。

【5.模様刺し(なみ縫い)】
模様刺しは、麻の葉や角七宝などの伝統模様や好きなイラストをなみ縫いで刺す技法です。直線だけではなく曲線を描いたり、縫い幅を狭めたり広めたりしてさまざまな絵柄を表現できます。

刺し子が学べるオンラインレッスン

刺し子は、本を見るなどして独学で始めることも不可能ではありません。しかし、いざ始めてみると刺し方が複雑だったりたくさんある刺し方につまづくことも。

「好きな時間に学べて講師に質問できるオンライン講座」は、そんな不安を解消してくれます。本章では、刺し子が学べるおすすめのオンラインレッスンを紹介します。

【刺し子が学べるオンラインレッスン】
  • はじめての刺し子講座
  • リネンハンカチ講座
  • 刺し子図案「麻の葉」のマスター講座
saiko「刺し子で作る リネンハンカチ講座

はじめての刺し子講座

刺し子が初めての方でも「これさえわかれば安心」という内容がぎゅっと詰まった初心者さん向けの講座です。

基本の運針から応用まで学べて、自分の力で図案写しから製図までできるようになります。

初心者さんや手先が不器用だと思っている方でも、動画内でゆっくりと丁寧に解説してくれるので着実にステップアップしていけるでしょう。

レッスンの集大成は、裁縫箱を開けるたびにほっこり嬉しい気持ちになるピンクッション「ビスコーニュ」作り。ちょっとしたコツできれいに仕上がる小物作りをぜひ体感してみてください。

このレッスンを見る

刺し子図案「麻の葉」のマスター講座

『麻の葉』は刺し子の伝統的な模様で、「まっすぐ丈夫に育ち、多くの人とつながれるように」という思いが込められた、シンプルで美しい刺し方です。

一見複雑そうに見える模様ですが、三角形を組み合わせたシンプルな構成になっているため初心者の方も安心して取り組むことができます。

刺し子の図案には、三角形だけではなく正方形や長方形、六角形などさまざまなバリエーションがあるため、作品や自分の好みに合わせてデザインを選ぶ楽しみも。

麻の葉の図案の書き方から丁寧に解説されているため、デザインの幅を広げたいと考えている経験者さんにもおすすめできる講座です。

リネンハンカチ講座

刺し子の基本から学び、人気の模様にアレンジした『リネンハンカチの仕立て方』まで学べます。

ちょっとした小物作りや刺繍など、針の扱いに慣れている方なら気軽に挑戦できる内容になっています。
触り心地がよく吸水性抜群で、人気柄をほどこした十字花刺しのリネンハンカチは、自分へのご褒美や大切な人へのプレゼントにもぴったり。

本講座では、
  • 方眼や図案の描き方
  • 糸の刺し始めと刺し終わり
  • 布の間を通して刺すコツ
  • 裏側まで綺麗に仕上げる方法
  • 縁飾りの刺し方 など
刺し子の基本的な技法を一通り身に付けることができる本講座は、これからの作品作りに大いに役立ってくれることでしょう。

刺繍の基礎が学べる入門コース

『FANTIST公式 はじめての刺繍入門コース』は「刺繍を始め、裁縫は全くのはじめて」という方におすすめのコース講座です。

22のステッチと4つの実践を通して刺繍の基礎や基本を学び、最終的に大人気の「花束の刺繍飾り」を制作します。

刺繍の種類は数が多く、デザインによっては複雑な構成になっているため独学で進めて挫折してしまうことも。

わからない箇所は丁寧に解説された動画で何度も確認したり、チャットで直接講師に質問したりして1つずつ解決できるので、着実にステップアップすることが可能です。

「講座は魅力的だけど、自分に合っているか心配……」という方は、1講座だけお試しできるトライアルもあるので、体験してみてから本講座を検討してみるのも良いでしょう。

簡単な刺し子のやり方を覚えてほっこり穏やかな時間を楽しもう

刺し子の模様ややり方はたくさんありますが、初心者さんでも気軽に始められる簡単な模様も。

まずは、自分が得意な刺し方を覚えてから、少しずつ刺せるパターンを増やしていくのがおすすめです。
作品の幅が広がるたびに、刺し子のほっこりした魅力に虜になることでしょう。

あなたの刺し子ライフが楽しいものになりますように。

このカテゴリのその他の記事一覧