小満の候
生命の気が少しずつ満ちて来る頃です
里山ではウツギが咲き始めました。
これから、森などで白い花が多くなりますが
緑が一層濃くなる季節には、
白は浮かび上がるように見え
虫達に
存在をアピールするのに適しているのかもしれません。
川には滔々と水が流れ
ぐんぐんと植物も成長して来ています。
春の訪れを健気に伝えてくれた
オオイヌノフグリや、オランダミミナグサ、
ヒメオドリコソウなどは、静かに枯れて
その場所を他の植物に譲ります。
ハルジオンやスイバは、
この時期どこへ行っても目立ちます。
インスタグラムにも書きましたが
スイバには、雌株と雄株がありますので
違いを識別するのも楽しいものです。
この辺りでは
クサノオウも元気です。
切ると黄色い汁が出るので
「草の黄」
皮膚疾患に効くので
「瘡(くさ)の王」
鎮静剤としても使われたので
「草の王」
有毒性が強く素人が使うのは危険との事
葉や茎を切ると
黄色い汁が出て、これに触ると
皮膚炎を起こす事があるそうです。
「毒にも薬にもなる」
美しい草です。
小さなハコベのような
白い花はノミノツヅリでしょうか。
葉をノミの綴り(粗末な衣)に見立てた
ことから。
昔の人のネーミングセンスというのは
非常にダイレクト(笑)と思うものが
いくつもあります。
皆さんの土地では
どんな草花が、今、咲いていますか?
例え大都会でも
土のある場所には
きっと何かしら逞しく人が植えたのではなく
風、虫、動物が運んだ草花が生き
季節と共に主役が交代して行きます。
人の暮らしのすぐそばで
躍動感ある世界が広がっています。